▼「ハンガリーに行きたいんだ」2009年8月18日、ウランバートル市の路上で、少年が言いました。15歳にしては小さい体格、砂まみれの服に、すすだらけの顔。マンホールで暮らしていることは一見してわかります。
「どうしてハンガリーに行きたいの?」と尋ねると「僕の夢なんだ」と静かに微笑みました。

▼孤児院「太陽の子ども達」には約40人の子どもたちが生活しています。その多くの子ども達がかつてはマンホールで暮らしていました。孤児院に保護され、やっと人間らしい生活が送れるようになりました。衣食住が確保され、学校にも通えるようになりました。

▼しかし、孤児院は18歳で出て行かねばなりません。高卒者の就職率が3%といわれているモンゴルで、コネも頼れる身内もいない孤児院卒業生は、行くあてがなく再びマンホールに戻っていくケースが後を絶ちません。
▼孤児院の子ども達は厳しい現実が待ち受けていることを十分に知っています。それでも彼らは夢を諦めていません。子ども達に「あなたの夢は何ですか」と尋ねると、素敵な夢を語ってくれます。
「お医者さんになりたい」(イジレー)
「先生になって貧しい子ども達に音楽を教えたい」(ガンディー)
「大学で学んだ長唄と馬頭琴を孤児院の弟・妹たち、そして日本の孤児院で教えたい」(ルーヤ)
将来が保障されていなくても、未来がみえなくても、子ども達は日々の学習に励み、放課後は芸術学校で一生懸命練習し、炊事・洗濯・掃除の一切をこなします。
子ども達は、自分の生い立ちを嘆くのではなく、苦労を強さにかえ、常に感謝して前向きに生きています。

▼そんな彼らの前に立ちはだかる孤児院卒業後の問題。せっかくここまで頑張ってきたのに、進学の道も就職の道も閉ざされたモンゴルでは、その可能性が花開くことはありません。それならば、子ども達の夢を叶えるお手伝いをしたい、そんな想いから奨学金支援を始めました。
▼そして、奨学金の資金は子ども達自身が生み出す仕組みを考えました。その一つがコンサート事業です。子ども達のパフォーマンスによって、将来の奨学金の資金を生み出す、私たちはそのサポート役としてコンサートの運営に携わる。子ども達は自分の力で資金を得られた事で新たな自信を身につけることができます。

▼コンサートを成功させ、サポーターの輪を広げることによって、子ども達の可能性を広げていきたい。そして、近い将来、冒頭の少年のように、未だマンホールで暮らしながらも夢を捨てないでいる少年たちにも何かしらのお手伝いをしていきたい、と考えています。
▼子ども達の夢と希望が詰まったコンサート、是非会場に足をお運びください。
NGOゆいまーるハミングバーズ
代表 照屋朋子






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